僕にとってドラゴンボールは、青春よりも強い。
なんだかんだ言って人は、初恋の人よりも、母親の方が好きなように。
思い起こせば、幼少期の思い出は常にドラゴンボールと共にあった。
幼稚園の頃に見た、ブルマがショートパンツをはいてポーズをとっているコミックスの表紙のイラストは、中学生の時に初めて見たエロ本より強烈だった。
近所の友だちがもっていた、スーパーサイヤ人のキラカードは、美術の教科書に載っていたゴッホの星月夜よりも強烈だった。
学生時代に彼女と恋愛映画を見た時は、感極まって涙を流したが、父に連れられて東映のドラゴンボールの映画を見た時は、興奮し過ぎてしょんべんをちびってしまった。
中学生の時、2学年下の不良に絡まれビビッて声も出せなかった時は悔しくて泣いたが、Z戦士たちがセルの産み落としたセルジュニアにやられていく様を見た後は、気分の悪さにうなされて夜中に熱を出してしまった。
高校の授業で物理を習っても、飛行機が墜落する瞬間、翼を蹴ってジャンプすれば普通に着地できるのではないかと本気で考えていて笑われたのは、タオパイパイがへし折った柱に飛び乗って飛んでいく映像が脳裏に焼き付いて離れなかったからではないだろうか。
だから、僕にとってドラゴンボールは最高、いや、最強なんだ。
ありがとうございました!
そして、さようなら、鳥山明先生!
天国に行った時、また、新作を見せてください。
楽しみにしています!