確たる夢も目標もなく、恋に燃えることもなく、義務も責任もない。
それは去勢する様に切り落とされた。
もはや、幸福でも不幸でもない。
とりあえず、当面のことだけで動いてなんとなく1日が終わってしまう。
昨日か一昨日か、どちらでも同じような夜。
表面的な物欲が働いてはいるが、本当の生の衝動は感じない。
歯車を回すハムスターみたいなものかもしれない。
わるくはない、でも決してよくはない。
なにか大切なものを忘れてしまったような感覚。
言葉にできない情念に突き動かされて、もう一度生きたい。